公衆電話
(20XX/00/00)梅雨明け ▶ 深夜の山中、麓付近の頂上へ向かうある道にぽつんと公衆電話があると聞いていた。 時刻は1時過ぎた辺りだったか暇で行く宛もなくドライバーと出発したドライブを続けていくと少し霧がかかってくる、湿度が高い。 窓など開けず会話しながら何気なくふと外を見たとき遠くにライト... 続きをみる
影踏み
1979/05/00) ▶ 影踏みという太陽光で出来る自分の影を踏む単純無意味な行為がしばらく流行になる、自分の影を見見付ては踏んで踏めたと勝ち負けのようにはしゃぐただそれだけの遊び。 流行りも廃れつつある頃だった流行りの振り返りをしていて影踏みを久しぶりにしようと学校帰りに友だちと今はどの方面に... 続きをみる
走る男の子
(1982/00/00)春から初夏にかけてのある日 ▶ 珍しく家族とリビングで着替えもせず学校関係の事や悩みを聞き時間が過ぎた、もう午後の半ばに小学低学年の末っ子が玄関を開け帰宅すると急いで足音を響かせ階段を駆け上がって行った。数分後階段をまた激しく駆け下りてくると何故だろうかランドセル姿のままト... 続きをみる
白マスク
(2020/00/00)その翌年かもしれない晩秋 ▶ カナルイヤホンを失くした頃、外出先から帰宅すると寝床頭上部に置いてある小さなサイドテーブルの下方を見ると見覚えのない成人用大サイズ白マスクが落ちてあった。 買置きしてあるマスクとは明らかにサイズも違うことで不気味さからつまんでゴミ袋へと捨てた。... 続きをみる